「猫が自由に動き回れる家にしたい」。
飼い猫3匹と家族3人の住まいづくりは、ここから始まった。2階リビングで、ロフトを加えれば4層になったスキップフロアの家。猫たちは、階段やキャットウォークを歩き回ったりロフトで休んだり、気ままな毎日を過ごしている。
Order
- 猫が自由に動けるように
- インナーガレージ
- 吸音設備のあるピアノ室
- 施工年
- 2015年
- 敷地面積
- 178.69㎡
- 延床面積
- 193.83㎡
- 工法・構造
- 木造3階建て
- 家族構成
- 夫婦+子供1人+猫3匹
- 間取り
- 5LDK+ガレージ
空を斜めに切り取るグレーの外壁。庇(ひさし)やデッキの凹凸、小さな窓がアクセントになった家の中に入ると、4つのフロアが重なり合っている。インナーガレージのある1階、LDKのある2階、そして中2階のピアノ室、リビングからつながるロフト。各部屋に区切りはあるものの、階段や吹き抜けで、大きくひとつながりになっているのが特徴だ。それは、猫が自由に動き回ることを考えたから。猫たちは、リビングの壁に設けられたキャットウォークやタワーを歩いて「猫だまり」のロフトに籠ったり、吹き抜けからキッチンに下りたり。時には穴を開けた造作した家具で遊ぶ。
「どのフロアにいても、ドアを開けておかなくても猫と一緒にいられる」とは、基本設計をした建築士の奥さま。詳細設計をしたご主人によれば「平面と断面、立面を同時に考えることで、複数の要望も組み込むことができる」と言う。立体パズルが組み合わせられたような住まいは、家族と猫の暮らしをきめ細かく、そして大らかに包んでいる。